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編集王子

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尾道〜広島センチメンタル・ジャーニー Part3 

c0135618_177332.jpg フェリーに乗って向島に移動です。
 フェリーといっても、ボートに毛が生えたような大きさの、小さな船です。住民にとって「気軽な」交通手段らしく、たった10分ほどの航海で、「福本渡船」は片道60円。「尾道渡船」は100円というお値段です。
 「転校生」では主役二人が駆け落ち(?)するシーンで使われ、「さびしんぼう」では、ヒロキがチェーンの外れた百合子の自転車をかついでいっしょに乗るシーンで使われました。

c0135618_1763043.jpg ホントは、夕暮れ時あたりまで待って、夕日を見ながら乗りたかったのですが、時間の都合もあり昼間の航海です。それでも海の景色は素晴らしく、思わずショパンの「別れの曲」を口ずさんでいた私でした。
 そう、どうしてもこの曲が出て来てしまいます。
 時間があれば、レンタサイクルに乗って橋でつながった6つの島を駆け抜け、四国の今治まで行くというプランもあるようですが、それは次回のお楽しみ、ってことですね。

c0135618_1764756.jpg 向島は「さびしんぼう」の百合子の家がある、という設定なのですが、確かヒロキと百合子はそうとうな坂道を延々と上っていったはずで、そうなると、島についてから坂道にたどり着くには2〜3キロ以上歩かないといけないことになります。ちょっと自転車をかついでそんな距離を歩くのは無理があるんじゃないの? とも思いましたが、まあ、映画ですから仕方がないですね。
 この島をちょっとだけ歩いて、天満屋でペットボトルのお茶を購入し、引き戻すことに。
 尾道渡船乗り場の近くに、新尾道三部作「ふたり」で使われたセットがそのまま残っていました。
 この映画も私は大好きでした。石田ひかりがとてもいい演技をしていて、不覚にも(笑)ちょっとファンになってしまったほどでした。それとデビュー直後の島崎和歌子、あの頃は美少女でしたねえ。
 ああ、時の流れよ。
(追記 どうもこれは「ふたり」のセットではなく、「あした」という映画のセットで使われたもののようです。)

c0135618_1773140.jpg 尾道を堪能しきって、ここでお別れです。
 尾道駅前は、以前は魚の行商のおばちゃんたちが店を開いたり、古いながらとても風情のあるところだったらしいのですが、すっかりきれいになり、そのかわり味わいがすっかりなくなってしまったようです。
 次回訪れることがあったとき、街はどのように変わっているのか、海は、フェリーは、坂道は……とも思いますが、街は変わり、人も変わっていくのですから、仕方がないのかもしれません。
 しかし、あの、美しい尾道の景色は映画の中でしか観られなくなったとしても、その映画に出合えて、心から愛することができた、ということだけで、私はとても満足しています。

 実はちょうどこの旅行の同じ時期、高校時代のブラスバンド部の仲間から、地元でライブをやるから来ない? と誘われていて、もちろん旅行のために行けなかったのですが、友達がそのときの様子を写メールで送ってきてくれて、私の「タイムスリップ」に拍車をかけたような恰好になりました。
 そして、思い出にまつわる方が自殺をしたというメールを見て驚き、もう30年近く前になる、その方が我々に指導してくれた言葉のひとつひとつを思い出していました。
「恋をしたことある? 松山千春の『窓』みたいな感じでさあ、やさしくやさしく、心を込めて演奏してみてごらん」
 どうしてその方が自ら死を選んだのか、まったくもってわからないことなのですが、音楽を愛する優しい人にふりかかった不幸、その後の人生を思わずにはいられませんでした。

「恋をするとき、人は誰でもさびしんぼうになる……。でも、淋しくない人なんかより、ずっと幸せよ」
 さびしんぼうはそう言いました。しかし、さびしんぼうとばかり付き合っていても、ダメな人間になってしまうとは思っています。ホントの大人にはなれないのかもしれません。
 しかししかし、いつか壁にぶち当たったとき、どうしようもない怒りに震えたとき、もうダメかもしれないと思ったとき、きっと心の奥で眠っていたさびしんぼうは、なにか答えを出してくれるはずなのだ、とも思うのです。いや、きっとそう思うのです。

 さびしんぼうよ、永遠に……。生きている限り、永遠に……。

 (しかし旅は終わらない。まだ続くのだ)
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by yochy-1962 | 2008-01-17 18:05 | 映画・舞台・テレビ | Trackback | Comments(6)
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Commented by Tukasa-gumi at 2008-01-18 01:23
「さびしんぼう」のストーリーはすっかり忘れて
しまいましたが・・・
このエントリーは深夜のブログ観覧にはグッと
来るものがあります・・・。
さすが”編集者 王子"ですねーっ。
Commented by yochy-1962 at 2008-01-18 02:30
つかささま お誉めいただき、ありがとうございます。あなたに言っていただくとなおさらうれしいです。
「さびしんぼう」、ぜひもう一度観てください。何度観ても、そのときの感情に反映された、違う感想が得られると思いますよ。
Commented by kurashiki-keiko at 2008-01-19 22:53
尾道へ行きたかった理由は、映画の場面を見てみたいということだったのですね。どの映画のどの場面がどこで撮影されたかなんて、とても詳しくご存知なのでびっくりでした。年代の相違、私は「東京物語」(もちろんリバイバルで)とかしか知らなくて。
 尾道から向島へ、フェリーもなかなかのものですね。
 それにしてもお知り合いが自殺なさったとは、なぜなぜ・・・と思いますね。私は若い頃の仲間が、夏休みの帰省から戻ってみると事故死していてとてもショックだったことがありました。絵描きになるのを夢見ていたのに・・・。死んだらおしまいですよね。ぷっつりと途切れた人を思うと残念です。
Commented by yochy-1962 at 2008-01-20 00:48
kurashikiさま そう、ミーハー根性丸出しの旅行でした。でも、心から愛する映画に近づけて、とてもうれしかったです。
実はきょうも、知り合いの方の訃報が届き、驚きとともにちょっとふさぎ込んでいるところです。死んだらおしまい、その通りです。健康には気をつけましょう、お互いに。
Commented by a-takechan at 2008-01-25 01:06
yochyさん、しばらくのぞきに来ない間にいろんなことなさってたんですね。「さびしんぼう」や「転校生」の舞台に行ったなんて、わお!とちょっとうらやましかった。「時をかける少女」に関しては、NHKの少年ドラマシリーズのほうがよかったな。ケンソゴルのファンでした。
「さびしんぼう」泣けたなあ。やっぱりDVD買っちゃおうかな。
Commented by yochy-1962 at 2008-01-25 14:49
A子さま 現地から写メールでも送ってやろうと思ったんだけどね(笑)。A子さん、そんなに「さびしんぼう」好きだったの? DVDを貸したとき、それほど感動のコメントがなかったもので、「ふーん」って感じなのかと思ってた。
ちなみに私、「時をかける少女」DVDも買っちゃいました。