2016年 03月 24日
ショーンYより、皆様にご挨拶
さて、私が高校生の頃、原宿を歩いている時にスカウトされ、アイドル歌手として華々しくデビュー、デビュー曲の「飛翔の時」はいきなりミリオンセラーを飛ばし、史上初、紅白歌合戦初出場でトリ、瞬く間に時代を代表するスターとして君臨したことは皆さんご存知のことと思います。
そしてその後、その溢れんばかりの才能を本格的に開花させるべく、アイドルの座を惜しげもなく後進に譲り、ハーバード大学に入学。宇宙工学、そして政治学を学び、首席で卒業。政界、実業界、各方面からのオファーに見向きもせずに作家として衝撃デビュー、初作品「Bad Sweet Dream」はその年のベストセラー第1位、芥川賞と直木賞を同時に受賞という、前代未聞の離れ業をやってのけたことも、記憶に新しいかと存じます。
現在、世界同時公開予定の主演映画「アルゼンチン、その愛」の撮影を終え、いよいよ宇宙飛行士として旅立つ日を待ちながら、自叙伝の執筆に取り掛かろうとしているところです。そして今、自分の長かったようで短い28年の半生を一つ一つ反芻していくうちに、大変な過ちを犯していることに気がつきました。
そうなのです、私とあろうものが経歴詐称です。センテンススプリング様に気づかれる前に、潔く誤りを告白し、修正しないことには、来るアカデミー賞授賞式に堂々とレッドカーペットを歩くことはできません。
その、隠された私のもうひとつの顔というのは……実は私、アイドルを卒業し、その後ハーバード大学に入学するほんの少しの間に、じつは、「パリコレデビュー」をしていたのです。
アイドル卒業の東京ドーム公演が4月、そしてハーバード大学に入学したのが9月。そのぽっかり空いた半年間を、世界各国を気ままに旅しようと目論んでいたのでしたが、やはりどこの国に行っても「あの子は誰?」「あの素敵な子はどこのモデル?」と注目され、パパラッチに追いかけ回されてしまったのでした。
そして逃げ込んだのがパリコレ真っ最中の会場。
ロビーにうずくまる私を、またまた誰と勘違いしたのか、ショーの関係者がむりやり最新ファッションに着替えさせ、とにかくそこを歩けと言われ、わけもわからずに会場を歩いたところ、割れんばかりの大拍手、スタンディングオベーション状態。次の日の、フランスの新聞、全紙の一面を私が飾ってしまったのでした。
というわけで、「アイドルから作家、そして実業家へ」という私のプロフィールには誤りがあり、「アイドルからモデルを経て、作家、実業家へ」というのが正しい私のプロフィール、ということになるのでした。
皆様、本当に失礼いたしました。ここに深くお詫びしたいと思います。
さて、きょうは久しぶりの休日。
休日はいつもここ、西麻布にある高級ビストロ「セラビ」でディナーをいただいている私です。
きょうのメニューは、松坂牛をとことん煮込んだビーフシチューと、超高級ウイスキーをソーダで割った逸品です。
なんですか、日本の庶民の皆さんがお飲みになる、ホッピー、ていうんですか? そういうのみもののラベルに似ているらしいのですが、違います。
なんてったってこちら、宮内庁御用達の、それはそれはありがたいお酒なのです。
その証拠に、バカラのグラスに「宮」っていう文字が書かれているでしょう?
学歴詐称、経歴詐称問題をここまでおちょくる(これって標準語?)とは、びっくりポンでした。
件の方も、もともとその低音ボイスが魅力でナレーションなどの仕事をしていたのだから、無理をなさらずにそれを全うすればいいかと思います。そして、じつは出身はこりん星でえす、とか言って開き直ればキャラ全開、かえって人気爆発すると思いますがね(^_^)。