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カテゴリ:文学・芸術( 27 )

c0135618_10421275.jpg 私が「京都の兄」として慕う、版画家で詩人の山田喜代春さんから新刊本が届きました。
 仕事を通して知り合い、もう四半世紀にもなるというのに、こうして便りをくださり、嬉しい限りです。ここ数年は年賀状のやり取りだけのお付き合いになってしまいましたが……あっ、違いました。喜代春さんは年賀状の代わりに毎年ご自分のカレンダーを送ってくださり、それを中止され、私の方は昨年、パソコンに入っている住所録がぶっ壊れて喜代春さんの住所が分からなくなり、携帯電話のデータも飛んでしまって連絡ができないという状態になってしまったのでした。

 ということで、今回の本発送は、私にとっては喜代春さんの住所が分かってホッとした一件、喜代春さんにとっては「お前どうしてるんかい」という生存確認の意味合いもあったのかもしれません(苦笑)。
 とにかく、うれしい便りでした。

 今回の本は「句画帖」と題しているだけあって、美しい版画と俳句のコラボ、という一冊です。
 喜代春さんの詩は、肩ひじ張らずに「普段着」の言葉で、自虐ネタ(?)を織り交ぜ、フッと心を和ませてくれたり、笑わせてくれたりするのが魅力ですが、それを五七五の中に押し込め、「格調」というエッセンスも身にまとい、ますます魅力的な作品となったような気がします。

 私が言うのもおこがましいですが、版画もさらに洗練され、色合いも美しく、昨今は海外でも評価されているというのもうなづける気がしました。
 どのページをめくっても、笑いがあり、ホロっとしたりハッと背筋を伸ばしたりがあり、とても素晴らしい本が出来上がったと思いました。よかったです。

 それにしても、文学でも映画でも、年齢を経ることによって見方は変わるものです。喜代春さんの詩(俳句)に関しても、こんな年齢になり(苦笑)私の好みのタイプもだいぶ変わってきていることに気がつきました。
 昔は、「かなしいときには 橋の欄干をけんけんで渡れ かなしみなんかふっとぶぞ」みたいな、笑いながらもピシッと一本の線が入っているような、人生訓にもなりうるような詩が大好きでした。 しかし今は、もちろんそれらも好きですが、「流れ星 紙ヒコーキほど 飛んで消え」のように、ただぼーっと景色の移り変わりを眺めて、ちょいと昔を懐かしんだり、愛おしく思ったりする詩が大好きになりました。
 それは人生における「発展」なのか、「堕落」なのかは分かりませんが(苦笑)。

 ちなみにこの本、一般書店やAmazonでは購入しにくいようです。お読みになりたい方は、大阪の、株式会社わい・アート(☎03-6311-5380)に問い合わせてくださいね。
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by yochy-1962 | 2016-05-15 10:53 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(0)
c0135618_23434719.jpg 仕事柄、他人の原稿を読んだりケチつけたり踏んづけたり(ウソ)しているせいか、オフタイムには一切活字に触れたくない、なんて思うのは、どうも私だけではないらしく、近しい編集者仲間と、よくそういう話になります。編集者としての性なのかな、なんて思ったりします。
 だから、こんなに活字に追われていながら、昼休みに文庫本を抱えていそいそと出かける職場の方を見ると、ああ、心から本が好きなんだなあと、リスペクトに近い眼差しでその人を見つめてしまうのです。

 いや、昔は、雑誌でも単行本でも、何回も何回も読み直し、ほぼ暗記するくらい読み込んだ私ですがね。ああ、あの頃の情熱は何処へ(と、遠い目)。
 だから世間の活字離れを憂いているわりには、昨今の私は本を買うということはしていないのです。「週刊文春」と「東京人」くらいかな、毎週、あるいは特集によって買う本、いや、これは雑誌か。

 でも、これだけは買わねば、と思い購入しました、トットこと黒柳徹子さんの「トットひとり」です。
 これは、テレビ女優第一号の黒柳徹子さんが出会い、鮮やかな印象を残した、いまは亡き著名人、向田邦子さん、森繁久弥さん、渥美清さん、沢村貞子さんらとの思い出がたっぷり収録されていて、特に筋金入りの向田邦子ファンとしては、まだ知らなかった彼女の新しい一面を知ることができ、とても有意義なものでありました。

 向田邦子のエッセイに出てくるトットで、留守番電話に関するエピソードがあります。
 それは、結構有名な話なのですが、知らない方のためにかいつまんで記しておきますと、まだ留守番電話というものが珍しい頃、向田さん宅の留守番電話に、まだ若かりし頃のトットが「向田さん? 黒柳です」というはじまりでメッセージを吹き込んだのですが、「留守番電話なんて珍しいわね。でもこういうときどんな感じで喋ればいいのか、ニュース口調で言うのもおかしいし、感情的に喋るのもなんだし」といっているうちに録音時間終了。
 するとトットはすぐにまた向田さんの留守番電話に電話してきて、「いまNHKの調整室からかけてるんだけど、私がひとりでペラペラ喋ってるもんだから、周りの人はみんな、チャック(トットの愛称)は頭がおかしくなったと思ってるみたいなの」とか言ってるうちにまた録音時間終了。
 そうこうするうちに、合計9通話も留守番電話にメッセージを入れて、「用件は今度会ったときに言うわ、じゃあね」という「オチ」までつけて終わったらしいのですが、これが、9話分通して聞くと、ひとつの立派なショーになっていて、向田邦子さんは、しばらくおもてなしとして、お客様にそのテープを聞かせていたのだとか。

 まあ、これは結構有名な話なので書いてしまいましたが、今回、向田邦子さんの妹、和子さんとの対談で、今まで知らなかった向田像が浮かび上がってきて、ほう、そうだったんだ、と思うところもたくさんあり、向田ファンにとっても、有意義なものであったに違いありません。

 それよりも、この本の一番の読みどころは、トットこと黒柳徹子さんの、もう、ホントにホントの、そして決して奇をてらったのではない天然ぶりが満載。森繁さんや向田さんだけでなく、渥美さんのように決してプライベートを明かさない人からも愛されるのはうなづけます。あの「窓ぎわのトットちゃん」や「トットチャンネル」などにも見える、やたらと読点の多い、でもとても分かりやすい文章も健在で、とてもうれしくなりました。

 それにしても、NHK専属女優といわれていた頃はおろか、「ザ・ベストテン」をタイムリーで見ていた層ですらだんだん減ってきている、平成生まれが平気で大通りを闊歩している(もっとはじっこ歩きなさい、とでも言いたいよね)という、自分にとって衝撃の現実を前にしていながら、テレビが一番面白かった頃、豊かな感受性をもって、黒柳徹子さん、コント55号、ドリフターズ、淳子ちゃん百恵ちゃんピンクレディー、ビートたけし、明石家さんまらのスターとともに歩くことができた人生を感謝しなくてはいけないと思うばかりなのであります。

 私よりもうちょっと先輩の世代なら、クレイジーキャッツとか裕次郎とか美空ひばりとかなんでしょうけどね、とにかく、そういう全国民的に知る、時代を代表する人がなかなかいない現代を生きる人たち、ってのは可哀想だな、と思うばかりです。
 って、私も別に死んだわけではなく、とりあえず現在を生きてるわけなのですがね^o^。

 とにかく、久しぶりに大笑いして、ちょっとうるうるとした本に出合ったような気がします。ザ・ベストテン世代の方、必読です。
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by yochy-1962 | 2015-08-14 23:57 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(0)
 むかしむかし、もう40年以上も前のこと。
 静岡の片田舎に、ひとりの「どんくさい」男の子が住んでいました。
 その男の子は、生まれたときとても体が弱く、1歳を過ぎても歩こうともせず、ただ、いつもニコニコしながら腰掛けているような子供でした。

 やっと歩けるようになったものの、男の子には運動神経というものがありませんでした。その子には兄と姉がおり、ふたりともスポーツ万能、運動会ではいつもスター、という環境だったのに、どういうことなのか、両親は首をひねりました。
 おまけに、どういうわけか、その子は左手でものを書き、左手でスプーンを使っていました。いったい誰に似たのか、一族には誰もいない左利きの子供を見て、両親は慌てて男の子の左手を包帯でぐるぐるしばり、無理矢理右手を使うことを覚えさせようとしました。
 しかし、男の子は必死に右手で包帯をほどき、何事もなかったように、再びニコニコと左手を使ってお絵描きを始めました。両親はあきらめました。

 外で友達と遊んでも、ボールは飛ばない、走るのは遅い、鬼ごっこではすぐに鬼にされてしまう。そのくせ気が強く、とんでもない負けず嫌いなので、すぐにピーピー泣いてしまう……。だから、男の子はあまり外で遊ぶことを好みませんでした。
 その代わり、男の子は本を読むのが大好きになりました。たくさんの童話、図鑑を買い与えられ、その子はかたっぱしから、何度も何度も読みふけりました。そして、ひとり勝手に空想の世界を旅する、夢見がちの子供に成長していくのでした。

 あるとき、男の子は「大きい1年生と小さな2年生」という童話に出合いました。
 男の子は、その童話がとても好きでした。何回も、何十回も繰り返し読みました。
 体は大きいが、愚図でいくじなし、すぐに泣いてしまう小学1年生の「まさや」が、なんだか自分とだぶって見えました。
 体は小さいけれどしっかりした、2年生の「あきよ」のために、「家出」をして「ほたるぶくろ」の花を探しにいくまさや。途中、さまざまな困難に立ち向かいながら、無事ほたるぶくろを手に入れるまさやの姿に自分を重ねて、いつかは自分も「しっかりしている子」と言われるんだ、と男の子は思ったものでした。
 男の子は、2年生になっても、3年生になっても、そう、6年生になっても、この本が大好きで、ときどきページをめくっていました。その本はいつも本棚の「特等席」に置かれてありました。

 そして時が流れ、大人になった男の子は、本屋さんの子供の本コーナーに、いまだに「大きい1年生と小さな2年生」が平積みされているのを見て、とてもうれしくなりました。
 この本を読んで勇気づけられる「どんくさい」子供達に「幸あれ!」と、男の子、つまり私は、心から思うのでした。

 そしてそして、またまた時は流れ、2014年。
 名作「おしいれのぼうけん」、そして「大きい1年生と小さな2年生」の著者である古田足日先生が天に召されました。
 先生の本が大好きだった、あの「どんくさい」男の子は、もう50歳を超えました。
 いまだに愚図で、運動神経は鈍いですが、なんとか体は丈夫になり、小さい頃歩かなかった反動で、いまは歩くのがなによりも好きな「おっさん」になりました。
 残念ながら「しっかり」は、していないようです。「この世の中で、自分が一番愚かなのではないか」と思い悩む夜も、時々あります。

 でも、おかげさまでひとに愛され、その分ひとを愛し、ひとを思いやる心はちゃんと育ってくれたと思います。どうも他人とは「時間枠」が違うようで、他人と同じことが一切出来ないのがたまにきず、ですが、きっとそれは、人生の最後の最後にでも、決着をつければいいのではないかと、悠長に考えています。

 古田先生、どうもありがとうございました。先生の本を読んで育った「子供たち」の行く末を、これからは天国で見守っていてください。
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by yochy-1962 | 2014-06-09 21:12 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(4)
 今年も「ゆるキャラグランプリ」の季節がやってきました(っていつから行われているのかは知らんけど)。
 彦根城をモチーフにした「ひこにゃん」にはじまって、社会問題にまで発展した(そうでもないか)奈良の「せんとくん」など、すでに全国区になったスターもいるのですから、「ゆる」といってもなかなか侮れないものです。つぎのスターは私! とばかりに虎視眈々とグランプリを狙うゆるキャラたち、というより、それらを作って有名になってグッズで一儲けしようとする、目が「$ $」になっちゃっている関係者の皆様(笑)。みなさん真剣です。
 そうした、「あらびき団」における「はるな愛」「世界のナベアツ」となった、865組のうちの今年の頂点は、愛媛県今治市代表の「バリィさん」。ヒューパチパチパチ。やったね。

 ……とか書きながら、決してその「バリィさん」をここで紹介しようとしない悪魔なワタクシ(笑)。
 いや、バリィさん、とても可愛くて、焼き鳥の街、今治(というか、今治が焼き鳥の街ということも知りませんでした)をPRするにふさわしいキャラクターだったと思います。
 しかし、この「ゆるキャラグランプリ」にエントリーしているほとんどのキャラクターが、揃いも揃って「ね、私可愛いでしょ? ね、ね、可愛いでしょ、ね、ね、ねえってばあ」というような、腰をくねくねさせちゃって「可愛さの押し売り」をしている感じが、70年代、80年代を駆け抜けて消えていった「B級アイドル」を彷彿とさせて、なんともしょっぱい気分になってしまうのも確かなのです。

 そこで、ポスト「せんとくん」とも言うべき、天馬ルミ子、能瀬慶子的な「爆弾B級アイドル」になりうる「不条理ゆるキャラ」をここでご紹介しようと思います。
 みなさん、夢でお会いしましょう(笑)。

c0135618_23591070.jpg まずは、大阪府池田市のゆるキャラ「ふくまるファミリー」(78位)です。
 私が子どもだったら、たぶん悲鳴を上げて逃げ回っていたに違いない、なんとも可愛くない(失敬)顔、そしてあの4つ子たち。不憫です。
 あんな顔の4つ子が生まれたら、どうしますか?(笑) ああ、これは人間じゃなくて、ウォンバットだそうです。

c0135618_23592054.jpg 東京・国分寺代表の「にしこくん」(44位)。カラフルなゆるキャラが精一杯かわいさを振りまいている中で、どうでしょう、この不条理なモノトーン。
 中に入る人はどう思っているでしょうか。「もうちょっとかわいいものに入りたい。しかも足がまる見えだし……」とか思わなかったでしょうか。
 中にいる人などいない!(←by 伝染んです。ああ、下の人などいない、か)

c0135618_23592082.jpg 香川県代表、「うどん脳」(172位)。シュールです。
 うどんが大好きで、毎日うどんを食べていたら、脳味噌がうどんになってしまったのだそうです。
 うどんをアピールしたいのか、それとも嫌がらせをしたいのか、よくわかりません。

c0135618_23592845.jpg 福岡県田川市の「石田川炭夫」(306位)。
 蛭子さんの描くマンガみたいなゆるキャラです。なんでも、このデザインは田川市出身のお笑い芸人、バカリズム氏によるものらしく、そう思うと、これに飛びつく人、話題にする人たちもしっかり想定されたキャラづくりのような気がして、ちょっとあざといなあ、なんて思ってしまいます。まあ、しっかりそれに乗せられちゃっているわけですが。

c0135618_23592664.jpg 青森県「十和田ねぎん」(539位)。
 なぜ、このキャラは馬のようなものの上に座っているのでしょうか。可愛さを振りまくのなら、飛び跳ねたり小首をかしげたりしなくてはいけないと思うのですが、撮影当日、腰痛だったのでしょうか。それとも立っていられないようなデザインだったのでしょうか。
「ちょっぴり辛口だけど じっくり時間をかけてくれれば 甘くもなるわよ♪ オ~ホホ!」という紹介文を見ると、案外「どSキャラ」なのかもしれません。あの馬はプレイに使う用の木馬をモチーフにしているのかもしれません。そう思えば納得です。

c0135618_23593574.jpg 最後は、群馬県の「もじゃろー」(361位)です。
 なんと、もんじゃ焼きをモチーフにしているのだそうです。
 そんなものをモチーフにしちゃ、ダメじゃん、なんて思いましたが、作られた方は真剣だったと思います。考えて、考え抜いて、考え過ぎちゃって、わけがわからなくなっちゃったんだと思います(笑)。
 ボロをまとっているように見えますが、緑色の継ぎはぎは「青のり」なんだそうです。背中にしょったへらがチャームポイントだそうですが、頭に刃物が刺さって、苦しみのあまり歪んでしまった顔にも見えます(笑)。いやです、そんなゆるキャラ。
 とか言いながら、今回の一番のお気に入りはこれ(笑)。

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by yochy-1962 | 2012-12-03 01:08 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(2)
c0135618_00195.jpg はっきり言って、私における「ガラスの仮面熱」というものはすっかり醒めてしまっているのです。
 48巻、49巻と立て続けに発売されたというものの、全然ストーリーが進行せず、マヤの天才的な演技におけるひらめきもみられず、贅沢な、というかとても怠惰なコマ割りなど、なんだかただいたずらに単行本の巻数を増やしていっているだけにしか、私には思えなくなってしまっているのです。
 もう、オレにとってはマヤと真澄の恋愛ネタなどはどうでもいいことで(そこらへんに熱中している方にとっては申し訳ないのですが)、早く、逆境に立ち向かったときの、思わず「恐ろしい子!」と言わずにはおられない、人々を唖然とさせるような演技を見せて欲しい、と思うばかりなのであります。

 まあ、姫川亜弓の目が見えなくなっただとか、婚約を破棄された紫織さんの壊れっぷりはなかなか見応えがありましたがね。
(しかし紫織さん、なんだかおかしくなっちゃって、一見月影先生か、と見間違えるような風貌になっちゃってるし、あの奇行も、真澄さんを引き止めておくための「壇れい」的な演技だったりして、なんて思っちゃいましたが。ああ、マヤのことが憎いんだったら、紫のバラを延々むしるんじゃなくて、マヤから紅天女を奪うべく、自分が演技の勉強でもして紅天女を目指すぐらいのことしたらいかがでしょうか、なんて思っちゃいましたけどね。それはそれで面白いんじゃないかい?)

 で、話題の「ガラスの仮面カルタ」でございますが、一応買ってはみたものの、こんな調子ですから、封もあけずにずっと放置状態なのでした。
 「あ」が「あたし、女優になります」じゃ(これは最初に公表されていたのでした)、いくらファンの投票で選ばれたからって、これじゃあんまりベタすぎるだろ、と最初から見る気も失せてしまう、ってものですよ。

 そうこうするうちに、このカルタのことについて「週刊文春」のどなたかのコラムに、「の、は絶対に、のってない、みんなしらけているわ(「ふたりの王女」のオーディションで、無理に「失恋レストラン」を歌った女優が心の中で言った台詞)、が入ってなきゃおかしいだろ」と書かれたものがあって、えっ、それも入ってないの? いったいどんな言葉が採用されているのだ、と、やっとその封を切ったのですが……。

 だめですね、全然。なっちゃいません。
 私が投票した(アンタそんなこともしているのね。ヒマなこった)「ホンに子守りも楽でねえ」はかろうじてありましたが、あとは、残念ながら全然心に響く台詞はありません。
 そこで、ここに私が提唱いたします、「ガラスの仮面(裏)カルタ」。
 ガラスの仮面のコアなファンならば、絶対にこっちの方を喜んでいただけると、自信をもって提示させていただきます。
 ただし、うろ覚えの台詞につき、若干の間違いがあると思われますので、そこはご了承いただきたく存じます。
 お正月のカルタ大会は、これで決まり!

「あ」……「あんた、汚いわね。」(「嵐が丘」でマヤがヒースクリフに言った台詞)

「こ」……「ごくろうさま、田代鈴子さん。」(水城秘書が乙部のりえに放った言葉)

「こ」……「コーラなんていらないわよっ! 牛乳を持ってきてちょうだいって言ったでしょ!」(「カーミラの肖像」の舞台前、緊張しまくりの乙部のりえが暴れて言った言葉)

「し」……「趣向はなんなりと!」(「たけくらべ」の舞台。マヤが勢いよく叫んだ台詞)

「に」……「二度も? 二度ねえ。」(月影先生が、マヤのオーディションの様子を聞いたときに言った言葉)

「か」……「辛いと思わなかったものですから。」(姫川亜弓が「奇跡の人」のオーディションで、なぜカレーを吐き出したのかと聞かれて言った言葉)

「ほ」……「ポテトの小をください。」(姫川亜弓が特殊メイクをして街に出て、ハンバーガー屋に行ったときの言葉)

「わ」……「わかってましてよ、真澄さま。」(ご存知、水城秘書の口癖)

「わ」……「わたしの、切り札。」(「毒」をテーマにした、マヤのひとり芝居)

「ほ」……「ほーら、ご覧のとおり!」(妖精パックを演じた、マヤの決め台詞)

「き」……「ギイ、ギイ。」(ゴンドラに乗る、ひとり芝居のマヤ)

番外編。「い」……「伊豆の踊り子 主演・桜田百恵」(説明いらず)
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by yochy-1962 | 2012-11-22 00:37 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(2)
c0135618_0313397.jpg 芸術の秋をまたまた先取り、ってことで、御茶ノ水「ギャラリーf分の1」で開催されている、「京都の兄」こと山田喜代春さんの木版画展に行ってきました。
 最近、特に精力的に活動しているように拝見する山田さん。先頃は新刊本「万歩のおつかい」の発売記念を兼ねて、日本橋丸善で版画展を行い、またまた今回の個展と、なかなかハードスケジュールのご様子。ちょっとでもあやかりたい気分です。

 ギャラリーに到着した私の顔を見た途端、「どう、仕事は順調なの?」と、まるで私の現在を透視するかのような、的確な(笑)ご挨拶をいただきました。ああ、この人には気取ったところを見せても、全部お見通しなんだなあと、そこでフッと肩の力が抜けて、ゆったりとした気分になることができました。やはり京都の「兄」、いやいや「父」のような存在。感謝です。

 素朴で、どこか懐かしさを感じさせる木版画も、思わず笑ったり、心の中にどっかりと居座った重みを全部取り去ってくれるような詩も、山田氏の人柄がそのまま表れた感じがします。丸善の個展では、新刊本がものすごく売れたということですが、もっと全国区になってもいいのでは、と思わずにはいられません。
 まあ、ご本人がそれほど前へ前へ、という方ではないのですがね。そういうことは我々の仕事、なのでしょうね。頑張ります。


c0135618_0314011.jpg 今回、特に気に入った版画をひとつご紹介。
 昔は、それこそ「相田みつをチック」な、明日の活力になるような詩のついた版画がとても好きでしたが、歳を重ねるにつれて、こんな感じの、ちょっとブラックな、フッと笑ってしまうような詩がとても好きになりました。
 頑張ろう、という前向きな言葉もいいですがね。気づいたら悩んでいたことを一瞬だが忘れていた、という気持ちが、いま一番渇望しているのかもしれません。


c0135618_0314473.jpg せっかく御茶ノ水まで来たので、このあたりの坂道をちょっと探索(久しぶり〜)。
 これは「女坂」という坂。御茶ノ水から水道橋に向かう道の途中にありました。
 女坂があるのだから当然男坂もあったのですが、あんまり情緒が感じられないのと、ずっとそこで話し込んでいた連中がいたので、撮影はパス。
 それにしても、女坂というにはずいぶん急勾配の坂です。まあ、男坂に比べたらいくぶんゆるやかではありますが、さしずめこの両坂は「北斗晶夫妻」、だと思えば間違いないでしょう(なんのこっちゃ)。

c0135618_0314875.jpg 市ヶ谷近辺の土手(?)から見る景色も、なかなかよいものです。日差しが燦々と照りつける一日でしたが、風は確実に「秋」。日陰に入れば心地よい、乾いた風が体の火照りを冷ましてくれます。
 あれはどこの高校なのか、昔風のセーラー服を着た学生の軍団が歩いていて、校則も厳しいのか、茶髪なんて子はおらず、なんだか昭和に戻ったような錯覚に、一瞬戻りました。
 「あこがれ共同隊」の頃の淳子ちゃんでも出てきそうな感じ。←あっ、なんのことだか全然わからん平成生まれのみなさん、失礼しました。←平成生まれの子なんて、絶対見てないか(苦笑)。
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by yochy-1962 | 2011-09-09 01:16 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(0)
c0135618_22511477.jpg 暦の上ではもう「秋」です。
 大型の台風が日本列島を直撃したり、なかなか出口の見えない不況は相変わらず続いてはいるのですが、心だけでも芸術の秋を堪能としようと、出かけたところは銀座。私にとって(多分)最年長の友人であり、心優しきお姉様でもある画家、岡沢みさを先生の個展が、「月光荘」というギャラリーで行われたのでした。
 めったに徘徊することのない、夕方にもなればキレイなお姉様が出没するであろう銀座の一等地に、ちょっと迷子になって汗だくの(キレイな)お兄さん、後輪もとい、降臨です。

c0135618_22512272.jpg みさを先生の絵は、これまで何度も拝見していて、身分不相応にも数点持っていたりするのですが(誕生日プレゼントにいただいたり、強奪したり、略奪したり。……あっ、もちろんウソですよ)、いつも驚かされ、圧倒されるのは、その大胆で、美しい「色遣い」です。
 こちらはスペインのどこか(失念)を描いた油絵。本当なら、あり得ない配色だったりするのですが、スペインの空気、体温、人々の情熱、このあたりに漂う匂いなどが、見えなくても伝わってくるようです。
 なかなかこういう色遣いは、男性でも勇気がなくてできないものだよなあ、やはり、以前一緒に通ったヨーガ教室で、打ち上げられたクジラのように、大の字になって寝入るだけあるなあ……あっ、大変失礼しました。
 ともかく、これからは先生を「野郎系画家」と呼ぼうと決心した私でした(笑)。

 この画廊の近くに、Dr.コパのビルがあるのですが、前回の個展のときに来られたDr.コパさんが、「うーん、これらの絵は風水的にとてもいい!」と太鼓判を押してくださったのだそうですよ。
 家にありながらまだ飾っていない先生の絵を、さっそく飾ろうと決心した私でした。


c0135618_22512699.jpg この日はオープニングパーティーが行われ、おいしいワインなどをいただいたりしてきたのですが、時間が経つにつれて「マダむんむん」な雰囲気になってきたため、若者男性3人(あっ、世間的には全然若者じゃないんですけれどね。比較の問題)は新橋のこんな場所に移動。
 「ビアライゼ98」というビアホールです。古き良き昭和の雰囲気を残した店内に、まず魅了。さすが東京中の飲み屋を知り尽くしていると豪語する(してないか)K氏のチョイスはさすがです。

c0135618_22513018.jpg ここで出されるビールは、ドライでない「アサヒ樽生」を出してくれる評判のお店。
 ここのビアサーバーは、氷で冷やす「旧式」のものを使用しているらしく、だから手間はかかるものの、その分おいしいビールを注ぐことができるのだそうです。
 うん、確かにおいしい。まろやかでしっかりとコクがあって、これぞビール、というお味に感動です。

c0135618_22513514.jpg もちろんビールにはソーセージです。
 ぷりっとしたソーセージのおいしさはもちろんですが、ここではザワークラウトではなく、辛めに和えたもやしを付け合わせに使っています。
 これがなかなかおいしい。新しい発見です。

c0135618_22513951.jpg この店の人気料理、「メンチカツ」です。
 K氏がオーダーしたとき、いつもスーパーで半額になったメンチカツをサラリーマンと奪い合っている私(苦笑)としては、内心「えーメンチカツなのぅ〜?」と思ってしまいましたが、ここのメンチカツは絶品!
 いくぶん厚めの衣が、濃いめのドミグラスソースにマッチして、香ばしく、食べ応えがあって、しかししつこくない、とてもおいしい一品でした。
 しかし付け合わせのポテトサラダが甘いっ。砂糖がたんまり使われている感じ。テレビで見たことがあるのですが、これは「秋田風」なのでしょうかね(笑)。

c0135618_22514296.jpg これもビールにぴったりの一品、「フィッシュ&チップス」です。
 オープニングパーテイーのとき、もうイヤというほど海老フライを胃に詰め込んできたので、もう揚げ物は……とも思ったのですが、場所を変えればまたいくらでも食えてしまうというのが、なかなか不思議なものですね。

 って、不思議がってる場合じゃねーだろ、また太るぞオレ(苦笑)。

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by yochy-1962 | 2011-09-07 00:26 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(0)
c0135618_21333572.jpg 私が「京都の兄」と慕い続けて20年。京都在住の詩人で版画家、山田喜代春氏から新刊本「万歩のおつかい」が届けられました。

 私と山田氏との出会いは、私が20代半ば、まだ悪魔に魂を売ってなかった(苦笑)頃。図書館で氏の詩画集「ぼくはコペルニクスだ」をたまたま手にし、ぺらぺらとページをめくっていくうちに、そこから離れられなくなってしまったのでした。

 素朴で、ほんわかした気持ちになれる版画やイラスト、そして、肩の力がすーっと抜けていくような、それでいて元気を分けてもらえるような、とても心地よい読後感は初めてで、さっそく書店でこの本を入手。

頭ない 力ない 金ない だから質素に しています

いやなことは いっぱいあるよ やりたいことも 山ほどあるよ これでおあいこ

意欲のない人 よっといで みんなそろって ゴロ寝しよう

失敗の多い人や ダメな人を 許すことのできる おおきなこころをもとう
まずてはじめに ぼく自身を 許そう

悲しいときには 橋の欄干を けんけんで渡れ かなしみなんか ふっとぶぞ

 何度読んでも、眺めても、その感動は変わらず、思わず氏にファンレターらしきものを出してしまいました(ホントにその当時は純粋だったのねえ)。
 すると、後日なんとご本人から連絡をいただき、その版画のイメージと同じ、暖かい人柄に感動し、ぜひ一緒に本を作りましょうと話がまとまってしまったのでした。
 当時子どもの本の出版社に勤めていたのに「どうしてもこの人の本が出したい」と、上司を恫喝し(笑)、泣き落とし、なんとか「けんけん」という詩画集を出版することができたのでした。

 それ以来、私が京都に行ったときは必ず会わせていただき、氏が東京で個展を開くときは必ず伺い、というおつきあいをさせていただきました。
 そして今回の新作は、氏の集大成ともいえる作品集になっていて、版画あり、イラストありの、ボリュームたっぷり、読み応えのある内容でした。
 新しい詩の中で、特に好きなものをちょっとご紹介。

自分を好いてくれる人が五十人 嫌がる人が五十人
好いてくれる人あとひとりひがそう

子猫を胸に抱いた托鉢僧は 片手で布施を受けました

ぼくの人生凸凹で その凹に酒をそそいで あかるいうちから飲んでいる      (見られたのかな? 笑)

ぼくの指は純潔です いちども指輪をはめたことはありません
でも遠い日の 「赤い糸」の痕跡は かすかに残っています    (やっぱり見られてるな 笑)

 不思議なもので、私、若い頃は氏の「応援歌」的な詩が好きだったのですが、年齢を重ねるにつれて、自虐的な、思わず笑ってしまうような詩がとても好きになっているようです。これは私の「成長」なのか、「堕落」なのかは、ちょっと考えないようにしようと思いますが……(苦笑)。

 機会があったら、ぜひ読んでみてください。書店でも置いてあると思いますが、注文しないと手に入らないかもしれません。

 「絵日記 万歩のおつかい」山田喜代春
定価 本体1400円+税 発行 株式会社わい・アート/ワイアートギャラリー
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by yochy-1962 | 2011-05-14 11:26 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(2)
c0135618_23184871.jpg 「あれっ、今年はやらないの?」などと、いろいろ心配していただきましたが(それほどじゃないか)、秋の恒例行事、編集者、イラストレーターらによるちょっとイカした展示会、「ソレタ大文化祭」が今年も開催されます。
 本来なら、もっと早くから大騒ぎしなくてはならなかったのですが、私自身体調が悪い日々が続き、もしかしたらソレタ開催のときには「過去の人」になってるかもしれない、そんな危惧を抱き、公表するのをためらっていたのです。
 はい、うそです。単にさぼっていました。関係者の皆様、大変失礼いたしました。
 今回も素敵な作品、イベントが角栄押し、もとい目白押しです(古い?)。恒例のポップアップカード教室、フレグランス教室、スパ娘あらため姫さんによる怪しい(し、失敬)占いコーナーは健在。ほかにもにこけんメンバーからは、極上の天然さん(笑)ことNANBUさん、踊るイラストレーター、M代さんが参加。
 また、エネルギッシュで、時折人々を不安な気持ちにさせる(笑)イラストレーター、てるやさんの作品も見逃せません。親友の大御所イラストレーター、本橋兄、そしてまさじ先生(ぷっ。先生だって)は今回どんな作品を出してくるのかも注目です。
 で、肝心の私でございますが、せっかくブログの写真が本で紹介されたので、今回は「カメラマン」として参加。まだブログで紹介していないくまちゃん写真を、どーんと公開しようと目論んでいます。
 ちなみに上の写真はソレタ用に撮ったもののボツ作品。一部関係者の皆様、モデルは誰かわかりますか(笑)。
c0135618_23185129.jpg とにかく、もしお暇があったらぜひ覗いてみてくださいね。王子はオープニングの日、それと土曜日には会場入りし、ベリーダンスで皆様のご機嫌を伺う所存でごさいます(いつもそんなことほざいていますが、もろちんウソですよ)。

 あっ、肝心なこと忘れてた。ソレタ大文化祭、2010年11月18日〜23日、池袋、アーティストガーデンにて行われま〜す。

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by yochy-1962 | 2010-11-09 23:21 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(4)
c0135618_23461987.jpg 「2か月連続単行本発売」は虚言ではなかったようです。「ガラスの仮面」第46巻。予告通りに発売してくださいました。
 今回も「週刊文春」の下に隠して秘かに購入。いそいそと大衆酒場に駆け込み、ホッピーとともに、一気に読破した私。
 別に隠さなくても、そして別に家で読めばいいのですがね。
 家では「コレ」が「コレ」なもんですから。

 ……自分でも何言っているのかわかりませんが(笑)。

 で、今回は前巻からの流れで、目が見えなくなった姫川亜弓が、どのようにして目が見えないことを感じさせない演技の稽古をするのか、そして、速水真澄が「紫のバラの人」だということに勘づいた速水のフィアンセ、紫織が、北島マヤにどんな嫌がらせをするのか、を中心に話が進んでいます。
 まあ、だらけることなく、結構楽しんで読むことができたのですが……。

 どんなもんでしょう、北島マヤと速水真澄の「恋の行方」というものは、やはりストーリーを進めていく上で、どうしても必要不可欠なものなのでしょうか。
 「紅天女」を演じる上で、本当の「魂のかたわれ」が存在するかしないかが大きなウエイトを占める、だからこそ、大きくページを割いていろいろなエピソードを作っているのだとは思うのですが……。

 そもそも、どうして「ガラスの仮面」がこれだけ人気を博し、一度読んだらもう最後まで読まざるを得ないと思うほど人々を引きつけるのか。それは、北島マヤがいろいろな困難を乗り越え、天性のひらめきによって、「すごい子」「こわい子」と言わしめる演技を見せる。それがたまらなく痛快で、面白かったのだと思います。

 ところが、「忘れられた荒野」の演技以来、こうした「ひらめき」がすっかり影を潜め(まあ紅天女の稽古のときにも、ちょっとはあったかな)、この話が普通の「恋愛話」に成り下がってしまっているような気がして、そこらあたりがとっても不満なのです、私。
 単行本の12巻〜18巻あたり、「奇跡の人」から大河ドラマに出演、乙部のりえが登場、の頃は本当に面白かったもんなあ。無駄なコマなどひとつもない、まばたきせず、呼吸もせず、という雰囲気で、緊張感たっぷりでページをめくる、といった感じでした。

 まあ、これはもう20年以上前に発売された単行本。あのころのパワーも、集中力も衰えたであろう美内先生に、そんな期待をすること自体無理な話なのかもしれませんがね。しかしはっきり言って、「女優」でない紫織さんを、そんなに話に巻き込む必要はないと思うんだけどなあ(なんだかキャラ薄いし)。恋敵が姫川亜弓だったり青木麗だったり、月影先生だったりしたらどんなに面白いか(ありえないけれど)。

 とか言いながら今回、久しぶりに「水城秘書」が登場したのがうれしかったです(これからのストーリー展開のキーパーソンになる予感)。「雑魚キャラ(なんて言ったら失礼だけど)」の中では、この水城秘書、乙部のりえ、原田菊子、金谷英美あたりが好み。あなたは?
 まあとにかく、次回の単行本発売を期待しましょう。今回は登場しなかったけど、月影先生、お元気なのかな。
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by yochy-1962 | 2010-11-02 00:31 | 文学・芸術 | Trackback | Comments(26)

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