2009年 04月 15日
隠れた名曲・昭和歌謡 その15 布施明「305の招待席」
いつもニヒルに、っていうか、すかしている、っていうか、ロマンチスト、っていうか、「紳士」「好青年」ぶった物言いが特徴の(ルックスはさておき)彼でしたから、そんな、「時には娼婦のように」をもうちょっとソフトにしたようなこの歌を好きだという「カミングアウト」は、私にとってはちょっと意外な気がしたのでした。
と同時に「なに妄想してんだよ、『かあたん』みたいな顔して」とも思ってしまった私は17。自称アイドル(笑)でありながら、当時から「毒舌野郎」「悪魔」の名をほしいままにしていた頃でもありました。
ちなみに、彼はその後学校の先生になり、幸せな結婚をしたという噂を耳にしました。奥様とはこのようなドラマチックな恋愛の末結ばれたかどうかは、定かではありませんが、きっとやさしいダンナさんになっているだろうなあと想像できます。
私はすっかり自分の吐いた毒が体に回って、呆然としながら坂道ばかりを歩く日々、です(苦笑)。
と、なんだかわけのわからない書き出しですが、布施明の「305の招待席」、確かにとてもいい曲でした。ゴージャスで、ドラマチックで、とても色っぽい、布施明にしか歌えない歌だと思います。
しかし、以前はあったような気がするのですが、現在はカラオケにはなく、布施明の最近の「ベストアルバム」にもエントリーされておらず、このコーナーで紹介しがいのある歌。ぜひ聴いてみてください。
布施明さんはすでに「還暦」を越えたお年だと思うのですが、依然としてそのパワフルな歌声は健在、あっぱれです。ちゃんとボイストレーニングなどをやってらっしゃるのだなあと思いますが、「継続は力なり」なのですね。オレも頑張らねば(で、なにを継続?)